去年の総選挙の直後、テレビ番組で竹中平蔵氏が「自民党のオウンゴール」と言っていた。
竹中氏が言うと世間的にはかなり割り引かれて聞こえるかも知れないが、そのオウンゴールを世論調査や選挙結果などから検証したのが本書だ。
小泉首相時代の勝因を「自民党をぶっ壊す」と言って都市部を掘り起こしたことではなく、「小泉氏自身の人気」ととらえ、安倍氏以降は古い自民党に戻ってしまったことが自民党のオウンゴールだった。
この本の帯には「メディアや政治評論家にだまされるな」とあるが、自分はそもそもテレビの政治報道は見ていない。佐々木俊尚さんの新著のタイトルにもなっている(まだ読んでいない)が、ブログやツイッターの方が掘り下げて冷静な議論が繰り広げられている。