2/28/2010

【書評】現代の金融入門[新版]ーーー池尾和人



ヨーロッパ旅行で、合計4冊の新書を読んだ。まず1冊目がこの本。96年に出された旧版も数日前に読んだが、新版もスッキリとまとまっていて読みやすい。

金融危機が起き世界が不況に陥るなかで、証券化などの「金融技術」・「金融工学」などの負の側面が(特に日本で)独り歩きしてしまっている感がある。

しかし、池尾和人さんは証券化を自動車に例える。
自動車は基本的に生活を快適・便利にしてくれるものであり、もし人命が失われたとしても、自動車技術が「悪玉」になることはない。交通法規やインフラ整備を調整すべきである。
これと同様に、証券化などの金融工学も、それ自体ではなく規制監督やインフラ面を整備するべきなのだ。