1/20/2010

【日常】本を読むということ

ブログで書評をつけるようになってから、本を読む速度がかなり上がった。ここで一回、「本を読むこと」について自分なりに考えてみたい。

もともと、国語という教科は苦手だった。センター試験でも国語が一番正答率が低かったし、いま振り返れば国語が苦手だったから理系に進んだのかもしれない。
大学に入っても、すぐに本を読む習慣がついた訳ではない。ただ、「なかなか良いことが書いてあるから、読んでみれば」と父に一冊の本が渡された。それが、大前研一さんの「考える技術」

それまで大前研一さんのことは全く知らず、タイトルからすれば考え方のハウツー本にしか見えず、最初は興味を引かれなかった。自分の考え方を他の人に指図されることを毛嫌いしていたのだと思う。
それでも、「親から譲り受けた本だし・・・」と思って読んでみたら、いかに自分が甘かったかを思い知らされた。目から鱗の連続で、脳に高圧電流が走るかのように、世の中の見方を変えてくれた。

それから、色々な本を読み始めた。最初は自己啓発系が多かったと思う。それから、飲食店でアルバイトをしていたからサービス業に関する本なども読んだりした。そして、梅田望夫さんや佐々木俊尚さんの本を読んで、ウェブの世界にも興味が湧いた。技術のことよりも、どんなインターネットを通じてどんなサービスが実現出来るのかということについて、知るのが楽しかった。そしていまは、資本主義や自由主義、経済学などについての本をよく読んでいる。


本を読むことは、一種の授業のようなものだと思っている。自分は本に対して反論することは出来ないが、本は様々な知識や考え方を自分に提供してくれる。本の代金は授業料だと思えばいい。そして、色々な本を読むことでたまに正反対の主張などが出てくる。これが非常に面白い。自分の考え方を磨けるからだ。

あと、ときどき本当につまらない本にも出会ってしまう。無駄な授業料を払ってしまった気分になるし、なにより時間を無駄にしたと思ってしまう。そんなときは、「どうしてつまらないのか。」を真剣に考えることによって「自分ならこう考え、こう書く。」などを考えて授業料を取り返しにかかるか、授業料をサンクコストにするしかない。二つの方法のどちらにするかはその本の内容次第だが、学生であるいまは時間があるので前者を選ぶことのほうが多い。


これから先も、様々な本を読んでいくことになるのだろう。1年後にどんな本を読んでいるのか全く検討もつかないが、何か新しい本を読んでいることだけは確かだ。
そんな自分の些細な夢は、自分の部屋に巨大な本棚を置くことだ。