11/28/2009

【経済】デフレは原因ではなく結果

先週末の為替市場は円独歩高となった。
米国の低金利政策の長期化観測と、ドバイ・ショックによる欧州経済への信用不安で円が逃避先になったのだ。

そこでニュースなどでは「デフレが加速する懸念がある」となる。当然、円建ての輸入価格が下がれば輸入品の価格は下がるし、それが他の製品の価格も引き下げるというのは理解できる。
また、デフレスパイラルという言葉はおそらく中学生の頃から何度も何度も耳にしてきたが、この説明が「インフレを起こせばいい」という誤解を生むのではないだろうか。

「物価が下がる」→「企業の売上が減る」→「企業の従業員の給料が減る」→「消費が低迷する」→「物価が下がる」→・・・(繰り返し)

ロジックはいいのだが、「物価が下がる」という前提があるから「インフレを起こせ」となるのだ。物価が下がる結果になった構造的な原因(日本経済の非効率性)を解決しなければ、問題を悪化させるだけだ。