11/12/2009

【書評】プロフェッショナルたちの脳活用法



まず、本書は脳活用法の本ではない。登場する人々は意識して脳を活用したのではないからだが、だからこそ色々な人の考えていることが分かって面白い。

「逆に雁字搦めのなかに、実は建築をいい味にするヒントが隠されている」という制約をヒントにする隅研吾氏、「子どもの自分って捨て去ってしまったなんていうけど、実は忘れているだけなんですよ」と好奇心の大切さを説く荒井良二氏の言葉などは非常に示唆に富んでいる。

茂木健一郎氏や勝間和代氏の著書は本屋で本当によく見るが、あまり手は伸びない。もちろんほとんど読んでいないのだが、あれほどハイペースで発行されると1冊1冊の重みが感じられなくなってしまうし、(イメージ先行だが)自己啓発本にしか思えない。自己啓発というジャンルも曖昧だし、価値がないとも思わないが、自分の中で興味が薄れてきているのは確かだ。