Amazonのマーケットプレイスを眺めていると、色々面白い傾向が分かってくる。中古本の価格が色々な事を表しているのだ。
Amazonのサイトには様々なレビューが載っている。自分はレビューを書いたことはないが、本の購入を検討する際には結構参考にする。しかし、以前のエントリーでも書いたように、書籍はコンテンツであるため評価は人それぞれだ。極端な話、音楽でも洋楽が好きな人から演歌が好きな人まで存在するように、コンテンツには人によって好き嫌いがある。その好き嫌い(本の場合は論理的でないことが指弾されることも多いが)を星の数で評価することには些か無理がある、というか限界がある。
Amazonのレビューはアカウントを持っている人しか書けず(と言ってもAmazonのアカウントを持つ人は日本に相当数いると思うが)、レビューの名前をクリックすれば、その人が他にどんな書籍などにレビューをしているかが分かる。さらに、「○○人中××人が参考になった」とか「レビュアーランキング」などもあるため、「この人、良いレビュー書いてるな」と思ったら、その人が他にどんな本を読んでいるのか確かめることが可能だ。しかし、これは結構根気のいる作業で、セレンディピティもあるとは思うが、好き嫌いの要素もあるレビューを積極的に参考にしようとはあまり思わない。
前置きが長くなったが、そこで「中古の価格」を見るのだ。レビューは文章なので読解しなければならないが、価格は数字なので一瞬で分かる。
そして、過去に売れた本ほど中古では安い。一つ前のエントリーでウェブ進化論を例に挙げたが、数年前に大量に売れた本は、今は供給過剰で値段がグッと下がっている。これがお金のない自分のような学生にはかなり嬉しく、「結構売れた本だから、安いし買ってみるか」と思ってしまう。
ただ売れた本が全部安いという訳でもなく、クレイトン・クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」はあまり安くなっていなくて(新品2100円で、中古は1660円から)残念だった。どれだけ売れたは知らないが、かなりの良書と聞くこの本はあまり中古が流通していないと思われる。
・・・余談だがGoogle日本語入力で「イノベーション」まで売ったら「イノベーションのジレンマ」が候補で出てきた。レビュー数も多いことから、かなり売れたのだと推測出来る。