12/29/2009

【書評】何のために働くのか



著者の北尾吉孝氏と言えば、古典・慶應経済から野村證券・フジテレビのホワイトナイト・SBIのCEOという印象だ。
「何のために働くのか」のタイトル通り、若い人向けの啓蒙本であり、“国家の品格”のような仁道を説く。間違ったことを書いているとは思わないが、穿った読み方をすれば「金融・インターネットなど、実態が分かりづらい事業を行っているため、経営者の考え方は清廉潔白であることを世に示したい」という目的もあったのではないだろうか。
北尾氏の古典好きは本物だろうし、ウラで汚い事業をやっていると思っている訳ではないが、精神論を100%受け入れるというのは自分には正直難しい。

そして、重箱の隅を楊枝でほじくるようなことかも知れないが、
以前NHKの番組でロシアの実業家が北尾氏を訪ねて投資を依頼したシーンがあった。そのとき、北尾氏は「儲かる話なら乗るよ」と。。。

また、北尾吉孝をGoogleで検索すると2つ目の記事に「SBIの北尾吉孝氏が激しく事実誤認していることについて。」という堀江貴文氏のブログが出てくる。。。

経営者の書いた本、という事でかなり割り引いて読む必要があったかもしれないし、20代前半の学生がこのような読み方をするべきじゃないのかもしれないが。