10/10/2009

【経営】選択と集中は正しいのか

「選択と集中」という言葉がもてはやされているが、この現状にかなり違和感を感じる。確かに、何でもかんでも闇雲に手を出すべきではないし、経営資源を集中させて差別化を測ることはマーケティング戦略上も有効だろう。しかし、「柔軟性」を失ってはならないと思う。「変化への対応」と言えばまた巷でよく聞く言葉なので使いたくないが、何かにフォーカスするということは何かを捨てることと同義だが、環境が変化した場合にはフォーカスした事業でさえも捨てられる覚悟をしておくことが必要だと感じる。

そもそも、企業活動の何を「選択と集中」するのかが大切だ。事業そのものなのか、地域なのか、顧客ターゲット(年齢層・性別・趣味・職業・・・)なのかなど、選べるオプションは非常に数多い。その企業によって、その時の環境によって、最適解は変わる。いろんなケースを見ながら、これからも何が最適なのかを自分なりに考えてみたい。

そういえば、リサ・パートナーズの社長:井無田敦氏は「選択と分散」を掲げ、自分たちはあえてリスクを分散させていると語っていた。安易な「選択と集中」は結果として自らの首を絞めることになりかねない。