10/18/2009

【書評】希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学



著者のブログによれば、学生街や大学生協などでこの本は売れているらしい。そこで買った人々と自分は同世代で、もの心ついた頃から平成不況なのでバブルを体感したことはない。日経新聞では「低温世代の経済学」というタイトルで特集連載が組まれていたりした。

本書では、日本経済に流れる通説についての誤解が解かれている。そして安易に「新興国開拓」と言わずに、「労働生産性の上昇率が低下」「労働市場の硬直化」にスポットライトを当てている所が秀逸だ。

最近は経済学の本を読むことが多いが、経済学は非常に難しい。下人と結果が混同することもしばしばだが、だからこそ面白い。