戦略室に「派遣村」の湯浅氏起用へ---NIKKEI NET
国家戦略室のメンバーに「年越し派遣村」を開設した湯浅誠氏を起用する方針になった。湯浅氏の提言などを受けた政府がどんな政策を打ち出すかが一番重要だが、そういえば湯浅氏の著書を読んだことはなかったので、今度読んでみたい。
「貧困」という状況に自分は生まれてから24年間陥ったことがない。しかし、貧困や格差について考えるときには「かわいそう」とは思わないことにしている。テレビ・新聞がいくら「派遣切り」「派遣村」を報道しても問題が解決しないように、起きた現象に感想を述べても何も解決しないからだ。
つまり、現象を知り、現象を生み出した構造を理解し、解決策を考えることが重要なのだ。つい解決策を考えることを先走ってしまうが、それだと「経済成長(景気回復)しかない」という短絡的な話になってしまう。もちろん、経済成長も必要なのだろうけど「成長は全ての矛盾を隠す」ので、もっと本質的な構造問題を考えなければならない。
話は変わるが、「成長は全ての矛盾を隠す」というのはダイエー創業者の故・中内功氏の「売上は全てを癒す」と同義だろう。この言葉の裏にある意味を真剣に考えなくてはならない。