10/20/2009

【書評】生命保険のカラクリ



本書はライフネット生命の副社長である岩瀬大輔氏による「業界に染まる前の新鮮な感覚で執筆した生命保険入門」だが、結論としては「かしこい消費者は割安な保険(≒ライフネット生命の保険)に入るべき」となる。著者の立場からすれば当然といえば当然だが、既存の生保を徹底的に批判しているかと言えばそうでもないので隔靴掻痒の感もあり、うがった見方をすれば本書こそ「消費者を煙に巻いている」とも言える。

さらに、「ネット生保にデメリットが一切ないとは言えない」と言いつつも、その理由は「対面販売にも価値がある」という既存生保のメリットになっているので、これがまたもどかしい。カラクリの本なので、記する必要もないかもしれないが、メリット・デメリットを分かりやすく比較してくれた方がもっと良くなる。